WALK ON CLOTHING FACTORY

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2014年 11月 17日

SEA ISLAND COTTON

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111114日の4日間、THE Y.M.WALK ON春夏物の内見会を開催しました。


WALK ONとしては過去最多の新作サンプルを揃え、じっくりとご説明させていただきました。

ご来展されたお取引店様、お忙しいなか誠にありがとうございました。


さて、そんな新作目白押しのなかでいろいろとご紹介したいネタはあるのですが、まずはひとつだけ。



シーアイランドコットンのシャツをつくります。

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シーアイランドコットンといえば英国のジョン・スメドレーのニットでご存知な方もいらっしゃるかと。

詳細は別としても上質な、高級なコットンというイメージはあるかと思います。



ここではこの稀有な素材についてちょっとお話を。



一般的に高級な綿とは「超長綿」と呼ばれるカテゴリーの綿を指します。

読んで字のごとく、「超長(い繊維の)綿」ですね。


エジプトのギザ、アメリカやペルーのピマ(スーピマ)などは代表的な品種で、

国内でもさまざまな製品となって流通しています。


そんな超長綿の中でも「最も高品質な綿」と評されているのがシーアイランドコットンです。

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実際のところは何をもって「高品質」とするのか、

主観もありますしいろいろな切り口があるのは事実ですが、

より客観的に、数字として明確に比べられる要素としては主に3つあります。


繊維の「長さ」「細さ」「強さ」です。


シーアイランドコットンはこの3大要素すべてにおいて他の綿を上回っています。

まさにキングオブコットンと謳ってさしつかえないでしょう。

(なぜこれらの数値が良ければイコール良い綿なのか?についてはだいぶ長くなるのでまたの機会に。)

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で、そんなに良い綿ならこれを世界中でたくさんつくりましょうよと、当然なるわけですが、

残念ながらそうはうまく行きませんでした。

シーアイランドコットンはそれはとてもデリケートな植物で世界のどの気候風土でも育たず、

ここ100年ほどは元々の産地であるカリブ海沿岸のごく限られた島々だけでしか栽培されていません。


しかもシーアイランドコットンの綿花の摘み取りは機械を使わずすべて手摘み。

(手摘みを徹底することで品質の均一性維持や不純物の混入防止の効果があります)

その生産量は世界で生産される綿全体の「0.001%以下」という、

もうほぼ無いに等しいくらいの希少性になっているのもうなずける話です。

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ちなみに――

栽培に失敗した各地では、現地の種と交配するなどしその土地々々で栽培可能な超長綿の品種を開発しました。

実はそれらが前述のギザであり、スーピマであり、中国の新疆綿、インドのスヴィン綿です。

つまり、

世界に存在する超長綿のルーツはすべてシーアイランドコットンなんです。



話戻ります。

シーアイランドコットンは他の綿と違い、普通に市場に流れていて誰でも購入できるものではありません。

英国政府は1932年にシーアイランドコットン産業の総合的バックアップ機関

「西印度諸島海島綿協会」を設立し、体制化・ブランディング化をいちはやく導入。

日本国内においては同協会日本支部に所属する会員にのみ購入・製品化が許されるという、

完全なるメンバーシップ制が敷かれています。


もちろん、弊社も海島綿協会のメンバーだからこその今企画になります。



・・・と、長々ウンチクを書き連ねましたが、


WALK ONのシャツは、生地が変わっても取り組み方は変わりません。


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衿やカフス、前立てには芯地を入れない「いつもの」仕様。これを綿糸でコツコツ縫い上げます。

洗いをかけると糸が詰まりパッカリングも生じます。


これだけでもいわゆるフォーマル方面をやろうとしてない感はお伝えできるかなと思います。


長袖のボタンダウンと、半袖のワンピースカラー。まずはこの2型つくる予定です。


WALK ONがコットンの王様とどう対峙しているか――。


少し先ですが、ぜひ春をお楽しみに。


THE Y.M.WALK ON



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by industry-inc | 2014-11-17 18:50 | MATERIAL | Trackback
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